北品川(品川区)

東海道の最初の宿場町「品川」、その宿場町の面影を残す北品川は、今でも「伝統」「心意気」「品川っ子の粋」が残る貴重な場所。

調査日 2010年11月 2012年6月(例大祭時)
品川から京急線で一駅目に「北品川」の駅がある。
 普通電車しか止まらない小さな駅で、片方側にしか出入り口がない今では珍しい駅だが、駅の構内には「とてもやさしい気持ちになれる近隣の品川女子学院中等部の気遣い」(写真)があり、「ほんわかとした気分」になれた。
 お隣の品川は、バブル時期に再開発して高層ビル群の街になってしまったが、ここ「北品川」はどっこい昔ながらの住宅地が残り、同時に「品川っ子」の「粋」が残る非常に素敵な街で、心が落ち着くところである。

 高層ビルが並んでしまうと、空を見上げる事も少なくなってしまうが この日は、品川神社の例大祭もあり天気は素晴らしく、空も一際「青」が強かったのが印象的でした。
 ソニーに勤めていた時は 品川だったので30年間以上品川を見てきましたが、今回は初めて「例大祭」の時に観に行き、これまで観る事が出来なかった品川の魅力に触れ、「祭」の持つ意味合い、大切さを感じる事が出来たと思います。

 北品川と新馬場の駅の間に「北品川本通り商店街」「北品川商店街」のメインの二つの商店街は、東海道の宿場町の場所にあり、今でも道路の幅は当時のまま、丁度よい加減の道幅に歴史を感じさせるお店や新しいお店が、上手く同居している。
 このエリアは海も近く 魚も新鮮であることから「鮮魚店」や「和食のお店」も元気で、おいしいお店も多い。有名店「牧野」も以前に行ったが なかなか予約も取れない時期があるし、常連さんですぐにいっぱいになってしまう。
 和装小物を販売している「尾張屋」さんを覗くと、中に大変歴史の重みを感じる「神輿」(写真)が飾られてあって「葵の御紋」が入っている。こんなものは博物館でしかあまり見かけないのではないだろうか? そんな物があるのも品川宿跡の商店街の凄い所です。

 古い景観を残すリニューアルが商店街で完成して、「銅版を使った看板」のお店や、街路灯も近代的な江戸風という風情がある。 しかし、この街路灯(写真)にも、近隣の小学校の俳句を入れたりすることで、地元への愛着を感じることにも努力されている。
 先ほどの北品川駅でのやさしさや、街路灯のアイデアを見るだけでも、この地域の方たちの「地域愛」のような物を強く感じます。 昔ながらの良い事は、続ける事に意味がありますし、心に響く物にはいつも同じなのでしょう。 
 地元への愛着が薄れつつある昨今、どうやって自分の故郷や育った所、住んでいる所へ「愛着」を持ってもらうようにするかは、非常に大切なことで、これから災害などの問題で地域の絆作りにも非常にキーになってくると思います。

 品川神社の歴史は古く、関東の10社に数えられるが、有名なのは徳川家康の「天下一嘗」のお面(写真)で、品川例大祭の神輿には子供神輿から大人神輿までこのお面が付いている。神輿には太鼓(担ぎ太鼓)が付いていて、長バチで叩きながら担ぐという少し独特な担ぎ方である。
 この日は品川神社や近隣の荏原神社など多くの神社が 一斉に祭をしており、かなり広いエリアに神輿が繰り出す。
 感心したのは、実に多くの方々が、お祭りに関わっていらっしゃるというところです。 
お祭りというと、観光客は多いが実際に祭に関わっている人が少ないという所がおおいですが、ここ北品川では、関わっている方も非常に多い事に少し驚きました、いったいいくつの神輿があるのだろうかと思うくらい神輿も繰り出すし、お囃子や、先導する方も大勢いらっしゃいます。
 また、小さい幼稚園くらいの子供から 小学生、中学生から大人、長老まで 実に年齢層が幅広い層が関わっている事がここのお祭りの一つの良いところだと思います。

 お祭りの大切な事は 神様に感謝すること、自然に感謝すること 豊作や大漁に感謝することなどがベースにありますが、同時にお祭りをすることによって 地域の絆が深まりあう事、郷土愛が強くなること、親から子へ子から孫への伝承、長老からの大切な事の伝承、文化の伝承などがその祭を行う事で達成されてゆくと思います。
 北品川の例大祭では、その事の大切さとそれが実行されていっている感じを 大変強く受けました。 子供たちは、自然に「上下関係の大切さ」「長老を大切にすること」「文化を守って行く事の大切さ」「地域とのかかわり」「仲間の大切さや友情」を勉強してゆく事と思います。

 商店街では、ビールや食べ物を販売するお店が多かったのですが、皆さんの顔が大変楽しく見えました。品川神社のお祭りで、神様に感謝して、お客様に感謝して、そんなお店の人たちの「感謝」の気持ちを感じます。

「楽しくお祭りを楽しむ」 その気持ちがあるから「笑顔」や「楽しそうな声」になり、お客様も「楽しくなってゆく」 本来のお祭りの持つ「エネルギー」をストレートに感じます。
 それが「品川っ子」の粋な楽しみ方なのではないかなあと思います。
徳川家康の「天下一嘗」のお面が、「どう?楽しんでる?」と言っているように見えます。
江戸時代は天下太平が長く続き、日本の文化が急成長した時期でもあります。
徳川家康は、北品川のような人作り、街作りをしたかったのではないでしょうか? 
「してやったり!」とお面が言っているようでもあります。

 品川神社には、「富士講」信仰から「富士塚」もあります。
ここに上ると、このお祭りに参加している人の多さが すぐに分かりますしスカイツリーも遠くに見えました。 
 「地域の安全と繁栄」を祈る品川神社の存在が 少しは分かりとても良い一日だったと思います。
 「祭」に関わられた多くの人に 感謝したいと思います。

2012-06-10品川神社例大祭 (298).jpg凄く多くの人で賑わいました
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