「先んずれば、即ち人を制し、遅れば・・・」

分からないならやってみる勇気が利益を作る

2012年3月17日

中華街3 (143).jpg今、横浜中華街でいつも長い行列が出来ている店がある。調査目的でこの1ケ月間に2回中華街を訪れたが、やはりいつも長蛇の列だった。
列の原因は「焼きショウロンポウ」(蒸して揚げて焼いたという感じ)である。
ショウロンポウというと、餃子や中華だんごなどと並び、点心での人気メニューだが、普通のショウロンポウは、蒸したショウロンポウで これまでは蒸したタイプしか食べた事は無かった。餃子は、蒸したり、焼いたり、スープの中に入ってたりするが、ショウロンポウの焼いた物は私自身見た事は無かったし、ありそうで無かったのが、この「焼きショウロンポウ」である(私だけが知らなかったのかも知れないが 本場の上海では、結構人気のメニューだそうです)
 横浜の中華街は500m四方に約600のお店があり、220店以上の中華のお店が競う大変な激戦区である。観光客も含め大勢の人で賑わうが その中でお店同士が良きライバルとして 張り合っている。
その激戦の中の一軒「王府井」という店が焼き小籠包「正宗生煎包」を売っている。今では、焼きショウロンポウは、その他のお店でも食べる事はできるようになったが、この店が最初に出したので、ブランドイメージも確立出来て、沢山のお客様で連日賑わっていて、一日に1万個以上売れるそうである。一つ150円として1日150万円、1ケ月に4500万円もこれだけで売れて行く「強力商品」である。今では、これを通販も開始している。中華街は観光客が多く、「食べ歩き」をする、そのために「食べ歩き」ができるメニューで、「肉まん」や「甘栗」「タピオカ」などがこれまで定番として良く出ているが、これまで「蒸し」専門だったショウロンポウを焼中華街3 (140).jpgいて 外で食べれるようにした点は大いに評価できるポイントであろう。
「テーブルメニューから 食べ歩き」(実際は食べ歩きは熱くて出来ないので、皆店の前や、空いているスペースで立って食べている)にすることによって大ヒット商品になったのです。 また、この「王府井」の焼きショウロンポウは、3種類あって多くの人が3種類入ったセットメニュー(2個筒の計6個 840円)を買っている。「ここまで並んだから、全部食べてみたい」と思い、6個入りを買ってしまうので、客単価も上がる。
味の方であるが、包がカリッと焼きあがり(信州のおやきの様な感じ)、中の肉汁はショウロンポウらしい味で、美味しく頂けるが 味というよりは「焼いて出す面白い試み」「テーブルメニューから食べ歩きメニューへ育てる」「3種類で全て買ってもらおう」という商品戦略的な勝利であると思う。ありそうで無かったので 盲点だったかもしれないが、何でも最初にやるのは難しいモノである。
技術の難しさというよりは、常識や固定観念から脱皮する事、周りの反対を「賛成」に変えて行く苦労などで嫌になり 新しい事が中々出来ない。 しかし、やれば成功し莫大中華街3 (142).jpgな利益が入ってくるまさに「先んずれば制する事が出来る」である。
最初だからテレビでもどんどん採りあげられる、それを見てまたお客様が増える。行列ができるので、知らなかったお客様までもがそれを知って、また並ぶ。 これがポジティブなスパイラルになる。
 飲食店は、このような成功例が大変多いしアイデア次第で「変身」できるチャンスが山のようにある。 そのうち、中華街でも「餃子復権」とばかりに「焼き餃子の新バージョンでも出るかもしれませんし、おにぎりのようなパリパリ焼きそばだって出てくるかも知れませんね。