地域との関係、伝統を守り、引き継ぎ、伝えて行く

「縁」「絆」を考え直そう

2012年3月25日

108 05年祭-002.jpg私が住んでいる地域に「八幡社」という小さな神社があり荏子田という街を氏神様として見守っている。
 この八幡社を出発点として秋には神輿が繰り出され、初日は荏子田の街を、そして2日目には、あざみ野にある「驚神社」に向けて出発する。
 荏子田の街には、以前は神輿はなくお囃子を奏でる山車だけであったが、徐々に子供神輿、大人神輿が出来上がり新しく半被も作り、今ではかなり多くの方が祭に参加されるようになり、秋は盛大に盛り上がるようになった。
 だが残念なことに神輿をそのまま置いておくスペースがなく、祭の時はいつも組み立て、そして終わればばらして保管するということを長年やってきた。
 しかし 今年ついに神輿を納める立派な「神輿庫」が完成した。

神輿庫完成式 (54)_R.JPG
24日はあいにくの霧雨のような天気ではあったが、近隣の街の代表や、驚神社の宮司さん、大工の棟梁などのゲストと地元民で完成式典が行われた。
 そして、終わってから感謝の意味の「直会(なおらい)」が行われたが、その中で長老のお一人から「この街で生まれ、この街で育ち どこにも出た事がないが、これからもずっと皆の力を合わせて、この街に住んでいてよかったという街にしたい」という言葉があり感銘を受けました。
 また、宮司さんからは「いつも祭の時の神事に、この荏子田は多くの人が集まり、温かい人が多くいるなあと感じていました」という言葉があり、また「神輿を皆で担いで街を練り歩くのは、神輿には神様が乗っておられ、神様に この街はこんなに良い街になっていますよ だから安心してくださいと見てもらうために担ぐのです」との話があり、改めて地元ということをもう一度考えなくてはいけないと感じました。

 私は大阪出身ですが、大学を卒業するまでの22年間は関西で育ち、その後30年は今の地に住んでいて もう完全にここが地元になっています。長く住もうが、短い間であろうが、今この地に住んでいるというのは 何かの「縁」なんだと強く思います。
 「縁」があってここに住み、仲間が出来て、話もし、酒も酌み交わす、神輿を担いだり、小学校のイベントを一緒にやったりもしますが、このような「縁」を大切にするかしないかで「絆」ができるかどうかに関係してくると思います。

神輿庫完成式 (109)_R.JPG地元の絆というのは 大変深いもので、「なんだ、お前鹿児島なのか、俺もだ!」と分かった瞬間から 深い絆に変わってゆくような事はよく目にしました。
 スポーツの世界でも、ラグビーの国際大会などは「スコットランド代表」「ウエールズ代表」「イングランド代表」など分かれ参加している事でも分かるように、その地域というのが特殊な強い絆で守られます。

ビジネスの方で考えますと、ある東京の企業が沖縄に支店を出すとしても やはりその地元の風習や伝統に敬意を表して、沖縄を愛する気持ちがないと真の成功は納めないと思います。沖縄で仕事をする事が 何かの強い「縁」と感じ、沖縄を心から好きになると 何事も楽しくなるし、地元民もそれが分かりより理解しあえる事でビジネスも成功してゆくのだと思いますし、実際に成功している企業はそれが出来ている所が多い。

 商店街でも全く同じです、その街のその商店街に出店して新しく商売を始める、その商店街に出店する事は何かの「縁」で始まります、その商店街があるのも昔からの先人が努力され今の商店街になっているのであって、その先輩たちに敬意を払わず勝手きままにビジネスをやっている人が成功するわけありません。
 商店会などの入会率も低い所が多くなってきていますが、月額数千円の費用は何とか他を我慢して出せる範囲の所だと思います。
 「縁」を大切に出来ない経営者は、「人」を大切にしません、結局「お客様」を大切にしない事にも繋がります。「縁」あって そこで一緒に商売をする、一緒にその商店街を盛り上げる この当たり前の事が出来ないと成功する事も難しいのです。   「縁」を大切に思い、その地域の事が好きになり、理解をしてゆく、商店街の仲間との連携で支えたり 支えられたりすることで「絆」は強くなってゆきますが、不思議な事に これが在るところと無い所は お客様も感じ取る事が出来るのです。