武蔵村山の「買物お迎えサービス」は感動モノ。
高齢化が進む日本、「買物難民」と呼ばれる人達は600万人以上、こんな温かいサービスは見た事がない!

お客様は外で買物がしたい!外で気分転換もしたい!「買物難民」の悲痛な想いに、武蔵村山の商店街が動いた。

「買物難民」は至る所で困っています。

武蔵村山 (75).jpg昭和の高度成長時期に、東京や大阪の郊外にどんどん団地が出来た時期があった。郊外で2DKや3DKの鉄筋5階建ての近代的な建物に、多くの人達が「希望と夢」を持って、新しい街に引っ越して行った。 学校もどんどん出来て、病院やマーケットも整備が進み新しい住みやすい街に発展してどんどん生活は豊かになった。このような、現象は他の先進国でも同じような流れであった。 
しかし、今はどうだろう? 
 引っ越して新しい街で生まれた子供達も、20年以上が経ち就職の時期になると、とたんに都心に戻って行く現象が始まった。 郊外に住んでも近くに就職する場所がない、製造業は地方や海外に移転も多くなり大量人数で働く場所も中々無い、通うのにも不便。就職は都心に決り、若い人はどんどん都会の小さなマンションに移り住んで行き、活況を呈した「夢と希望」の象徴であった郊外の団地は、いつしか「年を重ねた老人」が多くなり静かな団地になってしまっていることが多い。 年齢が進み、車に乗るのもままならないようになってくると、益々買物には不便になってくる。 若い時には、あっという間に歩いて買物が出来た人達も足腰が弱り、団地の階段を下りて歩いて商店街まで行き、重い荷物を持ち家まで戻るのは重労働になってくる。 以前では、たった5分で行けていた所でも30分もかかり、荷物を持つと転倒や、疲れも相当な負担になるので、だんだん足も遠のき買物も出来ない。田舎に住んでいるから買物が出来ない人達だけではないのです!
そんな人達にも便利な「ネットショッピング」も大手のスーパーも始めている。勿論、これは大変便利で「買物難民」を救済していると思います。
しかし、ご年配の人達は「外で自分で買物がしたい!」「外の空気も吸って、元気になりたい!」「話もしたい!」「友達にも合いたい!」と思っている人達も大変多いのです。買物だけでなく、そこで「交流」を持ちたいのです。

武蔵村山中央商店街が動き出した!

武蔵村山 (128).jpg武蔵村山 (124).jpgそんな「要望」に武蔵村山市の村山団地の中にある商店街が動き出しました。 武蔵村山団地は約4000世帯8000人、住民の半分近くが65歳以上の高齢化団地で典型的な「買物難民」の多い場所になっている。

動き出された方は商店街の比留間さんで、自身は洋服店を経営されています。 発案内容が素晴らしい。
リヤカーのような手作り(職人が)で作られた送迎車です。 この送迎車の前には、自転車が取りつけてあり、常時「まいどー宅配センター」でスタンバイされています。「まいどー宅配センター」自身もこの商店街の空き店舗になったところで、以前ここで商売をされていた方が、受付をされていてお客様からの「送迎サービス」要望の電話を待っていらっしゃいます。 電話があると「送迎車」にその時の担当者が乗って、お客様の所まで迎えに行き、お客様を乗せて「団地」にある「中央商店街」に連れてくる。 そして買物が終わると、また家の近くまで送って行くという仕組みです。
今の時代に、アナログで送迎車も手作りですが、送迎中も会話もでき、とても素晴らしいアイデアですし、なんといっても「行動力」が凄いと思います。 お客様は、外で買物がしたい、交流もしたい、気分転換もしたい、そんな要望をすべて満たしています。 依頼を受けて、「まいど宅配便」を運転する方も決して若くはない、自分のお店をやりながら商店街の事、お客様の事を考えて一生懸命に運転されるのはとても簡単な事ではありません、これだけ心のこもっている温かいサービスは他に観た事がありませんし、日本で唯一ではないでしょうか、本当に頭が下がります。

商売だけでなく、他にも与える影響は大きいと思います。

武蔵村山 (120).jpgまた、私が思うのはこの光景を、他の小さな子供達も観る事です。 
これは、目で見せて感じさせる教育です。 子供達がこれを見て「お年寄りを大切にする」ことの必要性を感じますし、大人がそれを実行してるのを見て どう感じるでしょうか?
次は、「僕たちがやらないといけないなあ」と思う子供も多いのではないでしょうか?

「買物難民」を救う事が目的で、決してそれで商店街が潤うという規模ではありませんが、お客様を大切に思う気持ちの大きさは誰にも負けない武蔵村山中央団地の商店街の人の行動力には感動しました。 

「お客様が来なくなった! もう駄目だ」と嘆く商店主の方も多いですが、お客様が「来なくなった」のではなくて「来れなくなった」場合も多いのです。
「来れなくなった」のであれば、「御迎えに行きます」の強いお客様本位の考え方と積極的な実行力を持った武蔵村山中央団地商店街の行動を参考にすればよいのではないでしょうか?
同じやり方でなくても方法はいくらでもあります。

高齢化社会での買物の仕方と売り方は変わらないといけない!

武蔵村山 (79).jpg貴方の周りに「買物難民」はいくらでもいます、いや、どんどん増えているのです。 高齢化社会における販売方法は、私は「昔に戻る販売方法になる」と思っています。 「御用聞き」という言葉が、昔はよくありました、今でも東京都内の魚屋さんも「御用聞き」に回られて、大変成功している所もあります、今こそ販売の方法その物を考え直す時期に来ています。

日本の小売店も少し前までは、自動ドアなどなくてオープンな環境でした。自動ドアになることによって、「商人」と「お客様」はドア1枚以上に遠く離れてしまっています。
商店主もそのドア1枚の為に、外が見えなくなってしまっています、外が見えるとこれまで付き合ってきた大切なお客様が歳を取られて疲れて歩く姿を見ると「何かしないといけない」と感じます。しかし、見えなくなることで「感じなくなる」ことが多いのではないでしょうか。
昔の商売の良かった店、今の悪い点を考え直すだけでも、いくつも「対策」が生まれてきます。 お客様になって、お客様視点で考えなおすこと これが一番大切な「不況でも強い商売」を作る第一歩です。